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岩手県矢巾町の中学2年、村松亮君(13)がいじめを苦に自殺したとみられる問題


「にげる」 ということも必要だったのでは?


何があっても自殺はいけません。


生きていれば、いつか記憶の奥に隠すこともできるはず。


さかなくんの言葉、身にしみますね。



広い海へ出てみよう

 
 

中1のとき、吹奏楽部で一緒だった友人に、だれも口をきかなくなったときがありました。いばっていた先輩(せんぱい)が3年になったとたん、無視されたこともありました。突然のことで、わけはわかりませんでした。
 

でも、さかなの世界と似ていました。
 

たとえばメジナは海の中で仲良く群れて泳いでいます。せまい水槽(すいそう)に一緒に入れたら、1匹を仲間はずれにして攻撃(こうげき)し始めたのです。
 

けがしてかわいそうで、そのさかなを別の水槽に入れました。すると残ったメジナは別の1匹をいじめ始めました。助け出しても、また次のいじめられっ子が出てきます。
 

いじめっ子を水槽から出しても新たないじめっ子があらわれます。
 
 

広い海の中ならこんなことはないのに、小さな世界に閉じこめると、なぜかいじめが始まるのです。同じ場所にすみ、同じエサを食べる、同じ種類同士です。
 
 

中学時代のいじめも、小さな部活動でおきました。ぼくは、いじめる子たちに「なんで?」ときけませんでした。
 

でも仲間はずれにされた子と、よくさかなつりに行きました。学校から離れて、海岸で一緒に糸をたれているだけで、その子はほっとした表情になっていました。話をきいてあげたり、励ましたりできなかったけれど、だれかが隣にいるだけで安心できたのかもしれません。
 
 

ぼくは変わりものですが、大自然のなか、さかなに夢中になっていたらいやなことも忘れます。大切な友だちができる時期、小さなカゴの中でだれかをいじめたり、悩んでいたりしても楽しい思い出は残りません。
 

外には楽しいことがたくさんあるのにもったいないですよ。
 

広い空の下、広い海へ出てみましょう。
 
 

(朝日新聞2006年12月2日掲載)
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参照:朝日新聞/いじめられている君へ

画像出典:Amazon/さかなクンのさかなレシピ―日本一の魚通が教えるギョギョうまっ!なおかずたち